鉄製急須のメリットは、鉄分補給、耐久性、風味がまろやかになることなどが挙げられます。一方、デメリットは錆びやすいこと、重いこと、お手入れが必要なことなどです。ホーロー加工されたものは錆びにくいですが、鉄分は溶け出しません。
鉄瓶のメリット
- 鉄分補給:ホーロー加工されていない鉄製急須は、鉄分が溶け出し、鉄分補給に繋がります。
- 耐久性:鉄は非常に耐久性があり、長持ちします。
- 風味がまろやかになる:鉄が水や茶の風味をまろやかにすると言われています。
- デザイン:鉄製急須は、質実剛健で、レトロからモダンまで、様々なデザインがあります。
- コスト:海外製の鉄製急須は比較的安価です。
鉄瓶のデメリット
- 錆びやすい:鉄は錆びやすいので、使用後はしっかり乾燥させ、お手入れが必要です。
- 重い:鉄製急須は、陶器製のものよりも重いです。
- メンテナンスが必要:錆や汚れを落とすために、陶器製よりもメンテナンスの手間がかかります。
- 鉄分が溶け出ない場合もある:ホーロー加工された鉄製急須は、錆びにくいですが、鉄分は溶け出しません。
- 高価:南部鉄器などの高級な鉄製急須は、価格が高いです。
- 直火不可:鉄製急須は、直火で使用することはできません。
鉄瓶の錆び対策・手入れ方法
煎茶を煮出すのが効果的です。茶葉のタンニン成分が錆と反応し、黒錆へと変化させ、鉄瓶を保護します。重曹や酢も、錆の除去に役立ちます。
具体的な手入れ方法
- 煎茶を煮出す:鉄瓶に水を8分目まで入れ、茶葉をパックに入れて30分ほど煮出します。この時、空焚きに注意し、途中でお湯が減ってきたら足してください。
- 黒錆の確認:煮出してお湯の色が黒っぽくなれば、錆とタンニンの反応が進んでいます。この黒錆は赤錆を抑制する効果があります。
- 放置:煮出した後、お湯と茶葉はそのまま放置し、半日ほど冷まします。この後、お湯と茶葉を捨て、鉄瓶を軽くすすぎます。
- 再沸騰:水を入れ、お湯を沸かします。お湯が透明なら完了です。濁っている場合は、再度煮出しを繰り返してください。
その他注意点
- 錆びを予防するためには、使用後、中の水を空にして乾燥させることが大切です。
- 錆びが気になる場合は、天然繊維のタワシなどで軽くこすり、錆を落とすと、より効果的に黒錆へと変化させることができます。
- 鉄瓶は、急な温度変化に弱いため、熱いままの鉄瓶に冷水をかけたり、衝撃を与えたりしないように注意しましょう。
鉄瓶の油入れ
サビ防止と表面の保護のために行います。使用前や使用後、または錆びた部分がある場合に、食用油を薄く塗ることで、鉄瓶の寿命を長く保つことができます。
油入れのタイミング
- 使い始め:鉄瓶を初めて使う前に、内部に食用油を薄く塗って、油膜を形成します。
- 使用後:使用後は、内部を拭かず、余熱で乾燥させます。特に、湿気がこもった場合は、油を薄く塗ってサビを防ぎます。
- 錆びた場合:外側や蓋に錆びが発生した場合は、錆びた部分をこすり洗いし、水気を拭き取った後、食用油を塗って錆びを防ぎます。
- 保管時:長期保管する際は、油を塗って乾燥させ、密閉容器に入れて保管します。
油入れの手順
- 油を準備する:食用油(椿油や胡麻油など)を少量、布巾やティッシュペーパーに染み込ませます。
- 鉄瓶を温める:鉄瓶を弱火で温め、火を通すことで、油がよりなじみます。
- 油を塗る:布巾やティッシュペーパーで、鉄瓶の内側や外側、錆びた部分に食用油を薄く塗ります。
- 冷ましながら乾燥させる:鉄瓶が冷めるまで、自然乾燥させます。
注意点
- 洗剤は使用しない:鉄瓶を洗う際は、洗剤ではなく、水や熱湯で洗うようにします。洗剤を使用すると、油膜が剥がれ、サビの原因になります。
- 油の量:油の量は、鉄瓶の表面を薄く覆う程度にしましょう。
- 乾燥:使用後は、必ず乾燥させ、湿気がこもらないように注意しましょう。
古い鉄瓶の手入れ
1.鉄瓶に水・茶殻を入れて火にかける
蓋をはずした鉄瓶に水を8分目くらいまで入れます。さらに出汁取り用のパックなどにつめた茶殻を入れ、弱~中火で熱します。サビが酷い場合は最初にたわし等で軽くこすってから行いますが、内部に傷がつかないように注意しましょう。
2.蒸発して水が半分程度になるまで火にかける(30分程度)
30分程度茶殻を煮出し、お湯の色が黒っぽくなっているのを確認したら火を止めます。茶殻に含まれるタンニンとサビが反応し、黒サビへと変化しています。黒サビは鉄の腐食原因である赤サビを落ち着かせる効果があります。
3.水をつぎたし1日放置する
茶殻は入れたままで、溢れない程度に水をつぎ足します。その状態で1日放置します。
※通常の使用時は水を入れたまま放置することは止めましょう。
4.水と茶殻を取り出して軽くゆすぎ、お湯をわかす
黒っぽくなっている水と茶殻を捨て、内部を軽くすすぎます。
5.お湯をわかして水が透明であれば完了
通常通りにお湯をわかして、お湯の色が透明であれば完了です。最後に空焚きし内部をしっかり乾かしてあげましょう。
6.サビが残っている場合はたわしでこするか1~5を繰り返す
サビが残っていてお湯の色やにおいが気になる場合は、たわし等で軽くこすって1~5を繰り返します。
↓参考にさせていただいたこちらのサイトとてもわかりやすいです! https://www.hakkoudo.com/weblog/2021/11/30/1106/
まとめ
- 鉄瓶は、お茶の味を良くする効果もあります。
- 鉄瓶は、鉄分補給にも役立ちます。
- 鉄瓶は、適切な手入れを行うことで、長く愛用することができます。
- 鉄瓶の寿命は70~80年と長く、代々受け継いで使える道具です。
- 鉄瓶の錆びは、必ずしも取る必要はありません。
- 錆びを落とすのではなく、錆びを落ち着かせることを目指すことが重要です。
- 鉄瓶のお手入れは、鉄瓶の寿命を長く保ち、より美味しくお湯を沸かすために重要です。
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